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インプラントについて(1)
〜インプラント治療法の問題点〜-(2003.3.09)
インプラントという治療法があります。人工的に作った歯をまるごと自分の顎の骨に固定させる方法です。
入れ歯が不要になり、以前と同じように噛めるようになる、審美的にもいい──
と、もてはやされていますが、万能かと言えばそうではなく、やはりいくつかの問題(ソフト・ハード)があります。今回は、そのハード面についての2つの問題点を考えていきたいと思います。当コラムはインプラントを否定するわけではありません。ですが、どうしてもという場合のために、問題点は知っておいたほうがいいと思い、あえて問題点をお知らせしたく思います。
1つめは構造上の問題点です。天然の歯の周りは、歯根膜でおおわれています。歯根膜はクッションの役目を果たします。たとえば、味噌汁の貝の中に小石がはいっていて、ガリッとやってしまった場合、歯が欠けたりしないようにするのも歯根膜の役目です。ところが、インプラントには歯根膜がないため、このような場合、テコの原理で歯の根もとに過度な力がかかってしまい、顎の骨に多大な負担をかけてしまうことがあります。ときには、顎の骨を粉砕するほどのものです。車のハンドルでいうと“アソビ”の部分がないということになります。
2つめは、インプラントは、歯肉を貫通して、顎の骨と口の中がつながった状態になってしまいます。これはどういうことかというと、天然の歯は、歯肉が細菌の繁殖を抑えていますが、インプラントの場合、手入れをせずにプラークを付けたままにしていると、歯肉がないので、細菌が顎の骨まで達してしまい、顎の骨が腐ってしまう場合があるということです。インプラント自体は、人工のものですから虫歯になりませんが、その表面を伝って細菌が奥深くにまで、侵入してしまうのです。そのため数カ月に一度通院し、炎症にかかっていないかなど、チェックを頻繁に行う必要があります。また定期的なチェックがかかせないため、寝たきりなどになった場合にも、問題があります。
2001年4月から、健康保険がインプラント除去料を新設しました。インプラントをするのに保険は適用されませんが、除去するのに保険が適用される── おかしな話ですが、それだけ問題が多いということの現れかもしれません。次回は、ソフト面の問題について考えたいと思います。
(関西シーエス 高木伸浩) |
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